皆さんの愛犬は、名前を呼ばれたらきちんと飼い主のもとに戻ってきますか?
必死で名前を読んでもなかなか戻ってこないという悩みを抱えている飼い主も多いと思います。
僕も昔はそのひとりでした(^^;)
そこで、今回は犬が名前を呼ばれたらきちんと戻ってくるようにするしつけ方について書きたいと思います。
名前を呼んでも戻ってこないのは本当に危険
犬の名前を呼べば戻ってくるという訓練ができていないというのは、犬自身を危険な目に合わせることになってしまいます。
お手やお座りなんかよりも重要なトレーニングだと思いますね。
これはまだ僕が小学生だった頃の話。
初代の愛犬もやっと散歩に行けるようになって間もないころだったのですが、家の前でリードをつけた状態で、近所の人達とおしゃべりとしていました。
そのとき、一瞬手元が緩んだ隙に、犬が走り出してしまったのです。
呼んでも戻ってくることはなく、愛犬はいつもの散歩コースを猛ダッシュ。僕も必死に追いかけました。
彼女からすれば、僕がリードを握っているかどうかは分からずに、一緒に散歩コースを走っている感覚だったのかもしれませんが・・・。
幸い、道中で知り合いのおじさんが捕獲してくれましたので事なきを得ましたが、それまでの道中で車に跳ねられなくて本当によかったなとつくづく思いました。
このように、名前を呼ばれたら必ず戻るというしつけをきちんとしていることで、万が一、外でリードが外れてしまった等の不測の事態が起きた場合でも、愛犬の安全を守ることができます。
犬が呼ばれても戻らない原因
犬を呼んでも戻ってこない原因は、主として以下のようなものがあります。
- 犬にとって、呼ばれて戻ってもいいことがないと認識している
- 呼ばれて戻ること以上に楽しいことがあると思っている
- そもそも呼ばれたら戻るという習慣(しつけ)ができていない
ほとんどの飼い主が「うちの犬は自分の名前をちゃんとわかっている」と思っていますが、実はそうではないというのはご存知でしょうか?
「タロウ」という名づけられた犬は、「タロウ」という音は覚えていても、「自分の名前はタロウだ」という認識はありません。
というわけで、「タロウ」という「音」に意味づけをして覚えさせる必要があるんですね。
それなのに、ほとんどの飼い主は叱るときに「タロウ!」ときつく言ったり、褒めるときも「タロウ」と優しく言いますので、犬からしたらタロウという音の意味を混乱してしまいます。
とくに「タロウ!!」ときつ~く叱られたことが強く印象に残っている場合、呼ばれた場合でも「また叱られるんじゃないか・・・」と思って飼い主のもとに戻らないという場合もあります。
つまり、「タロウ」という音で呼ばれた場合、飼い主のもとに戻ると何か楽しいことがあると認識させ、それが習慣化できていれば、呼べばまっすぐ戻ってくるというしつけがやりやすくなります。
犬を呼ぶとまっすぐ戻ってくるトレーニング方法
犬を読んだらまっすぐ戻ってくるようにしつけるためには、まず戻ってくる「音」を決めましょう。
名前の「タロウ」でもいいですし、「来い」や「come back」とか何でもいいです。
一昔前の洋画みたいに口笛や犬笛でもいいですが、重要なことはその音で呼んだときは絶対に叱らないということです。
犬を呼んで怒鳴ったり叩いたりすると(そもそも犬を叩くという行為が人間として最低ですが)、前述のとおり嫌な思い出が残ってしまうため、呼んでも戻ってこなくなります。
呼べば反応はするものの、遠巻きに飼い主の方を見ながら一向に近づかない犬をたまに見ますが、これは「タロウ!ダメでしょ!」というように名前を呼んで叱っている可能性が非常に高いです。
犬にとって「この音で呼ばれたら何か楽しいことがあるぞ」と思わせるようにすることを心掛けてください。
犬にこの認識を植え付ければ、呼び戻しのしつけは非常に簡単に行うことができます。
- ご褒美のおやつを用意する
- 長めのリードをつないだ状態で、犬を呼ぶ
- 来たら褒めてやり、おやつを与える
- 来なさそうならおやつをチラつかせながら呼ぶ
- これを1日に数回繰り返す
本当にシンプルですが、呼ばれたらいいことがあると習慣化させるにはこれで十分です。
繰り返しになりますが、呼んで叱ったり、その他犬が嫌なことをする(嫌いな病院に連れて行くなど)は絶対にしないようにしてくださいね。
まとめ
今回は、犬を呼んだらまっすぐに戻ってくるしつけ方について書いてみました。
ポイントは、犬は自分の名前を単なる「音」として覚えていること、その音で飼い主のもとに戻るといいことがあると習慣化されているか、というところにつきます。
嫌な印象というのは長く残ってしまいがちですので、こうした習慣はぜひ子犬のうちからつけていくようにしてみてください。
犬が車道に飛び出して車に跳ねられるというのは本当に悲しいことですし、飼い主自身の罪悪感も一生消えないものです。
そういうことが起こらないよう、飼い主さんには呼び戻しのトレーニングは必ず行って欲しいと切に願います。