基本のしつけシリーズ3回目は「待て」のトレーニングです。
前回はお座りのしつけ方法をお伝えしましたが、お座りがマスターできたら次は「待て」のしつけにステップアップしていきましょう。
お手やお座りと同様、待てについてもご褒美を使いながら覚えさせます。
「待て」を上手にしつけるトレーニング方法
待ての効率的なトレーニングは、リードをつないだ状態で行います。
手順は以下のとおりです。
①リードをつけたままお座りをさせる。
②犬の前に手を開いてかざし、アイコンタクトをキープしたままゆっくりと後ずさりして離れていく。
③犬が動こうとしたら再度お座りを命じて、できたらご褒美を与える。
④もう一度2と同様に手をかざしながらゆっくりと後ろへ離れていき、犬がジッと待っているときに「待て」のコマンドを出す。
犬が動こうとしたら間髪入れずにお座りを指示し、できたらご褒美を与える。動いてしまっていたら、元の場所に戻らせて最初から行う。
⑤再び犬からゆっくりと後ろへ離れていき、リードの長さいっぱいになるまで動かずに待っていることができたら成功なので、褒め言葉をかけて撫でてやり、ご褒美を与える。
このように、ポイントは犬が動こうとしたら間髪入れずにお座りを命じることです。
これを繰り返すことで、犬は「ジッと座って待っていればご褒美がもらえるんだ」と学習するようになるからです。
リードの長さいっぱいまで離れても待てができるようになったら、そこからは10秒間待てをキープでできるか、まっすぐ後ろに下がるだけでなく左右に動いても待てができているか等、様々なシチュエーションにアレンジしてトレーニングをしていきましょう。
最終的にはリードなしで、どんなシチュエーションでも待てができるようになればしつけ成功と言えます。
「待て」を覚えさせる際の注意事項
待てのトレーニングをするにあたっては、お手やお座りと同様に、おやつばかり与えるのではなく褒め言葉や撫でてやることを主たる動機付けに変えていくことを意識してください。
しつけのたびにおやつばかり与えては太ってしまいますし、「おやつがもらえるから待つ」となってしまうと逆に言うと「何ももらえないならやらない」となってしまいます。
また、あまり長時間やり続けないで、犬の集中力が保てる時間内、子犬であれば15分程度を目安にトレーニングしましょう。
トレーニングの最後はできるだけ成功して終わることがコツです。
失敗して終わるよりも、成功して褒めてもらえる=いい思いをしたという記憶を刷り込むことが重要なのです。
そして、待てをある程度マスターした後も、成功するたびにしっかり褒めてあげてくださいね。
まとめ
今回は「待て」を効率的に覚えさせるトレーニング方法をご紹介しました。
お座りをマスターしていると待てにもステップアップしていけますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
このお座り→待ての一連の流れは、犬自身が興奮しているときに落ち着かせるきっかけになったり、外で何か危険なものに興味を示してそちらへ行こうとするのを止めるなど、様々なシーンで役に立ちます。
これまで紹介した「お手」「お座り」「待て」という基本のしつけ3種類を覚えさせることができたら、愛犬と飼い主との間にかなりの信頼関係が構築できていると言ってもいいと思います。
快適なドッグライフを送るためにも、あまり神経質にならず愛犬とのトレーニングを楽しみながら実践していって頂ければと思います。