
テレ東系ドラマ9『法廷のドラゴン』第5話が放送されました。今回のテーマは「和菓子ライセンス訴訟」。
将棋の戦略を活かしながら、天童竜美(上白石萌音)が法廷で奮闘します。第5話では、「角不成(かくならず)」という将棋の特殊な一手が、訴訟の鍵となる展開に。
本記事では、あらすじ・ネタバレ・考察・感想を詳しく解説していきます。
この記事を読むとわかること
- 『法廷のドラゴン』第5話のあらすじと裁判の展開
- 将棋の「角不成」戦法が法廷戦略にどう活かされたか
- 親子の確執と和解が描かれた感動のストーリー
第5話のあらすじ—和菓子をめぐる法廷バトル
『法廷のドラゴン』第5話では、老舗和菓子店「雁湖庵」が販売する名物和菓子「一徹餅」を巡る訴訟が展開されます。
「雁湖庵」の店主・熊倉秀和(角野卓造)は、大手スーパー「クイーンマルシェ」で販売されている同名の和菓子が自分の店の味を真似たまがい物だと激しく批判。
ネット上で「偽物」と糾弾したことで、逆に名誉毀損で訴えられる事態になってしまいます。
老舗和菓子店「雁湖庵」と大手スーパーの対立
「雁湖庵」は長年にわたり、伝統の製法で「一徹餅」を作り続けてきました。しかし、大手スーパー「クイーンマルシェ」は、雁湖庵とほぼ同じ商品を大量生産し、低価格で販売。
これに怒った店主・秀和は、「クイーンマルシェの一徹餅はニセモノだ」とSNSで発信。しかし、この投稿が「営業妨害」とみなされ、スーパー側から訴えられてしまうのです。
「一徹餅」の味は本物か?裁判の焦点とは
訴訟の争点は、「クイーンマルシェの『一徹餅』が本当に雁湖庵のものと異なるのか?」という点でした。
天童竜美(上白石萌音)は、この裁判を勝ち抜くために、法廷で驚きの証拠を提示します。それは、実際に3種類の「一徹餅」を食べ比べる実験でした。
果たして裁判の行方は?そして「角不成」という将棋の戦略が、どのようにこの訴訟に影響を与えるのでしょうか?
将棋戦略「角不成」が裁判にどう活かされたのか
『法廷のドラゴン』第5話のタイトルにもある「角不成(かくならず)」とは、将棋の特殊な手の一つです。
通常、角(飛車や桂馬なども含む)は敵陣に入ると「成る」のが一般的ですが、あえて成らずに戦う選択もあります。
今回の訴訟では、この「角不成」が裁判の戦略と絶妙にリンクしていました。
角成らずとは?将棋の戦術が法廷で活きる
角不成とは、「成らないことで局面を有利にする」戦略です。例えば、角を成ると移動範囲が広がりますが、あえて成らずにとどまることで、相手の動きを制限できる場合があります。
天童竜美(上白石萌音)は、この戦法を裁判で活用しました。普通なら「味の違い」を証明するには成分分析などの科学的証拠が求められますが、竜美はあえてそれをせず、食べ比べという実験を選択。
つまり、「証拠を成らず」に勝負を挑んだのです。
証拠としての「食べ比べ」—意外な証言が勝負を決める
竜美は裁判の場で、3種類の「一徹餅」を用意しました。
- ① 老舗和菓子店「雁湖庵」の一徹餅
- ② 大手スーパー「クイーンマルシェ」の一徹餅
- ③ 一般的な和菓子店で作られた類似商品
証人として登場した熊倉柚子(かとうかず子)は、一口食べると「これが本物の一徹餅」と断言。
さらに、雁湖庵の息子・和輝(草川拓弥)の証言によって、クイーンマルシェの「一徹餅」は求肥の練り上げ時間を短縮し、コスト削減を優先していたことが発覚しました。
この事実により、裁判の流れは一気に変わり、「クイーンマルシェの一徹餅は別物である」と証明されたのです。
考察:親子の確執と和解の物語
『法廷のドラゴン』第5話では、訴訟の裏に隠された親子の確執と和解の物語が描かれました。
伝統を守る父・熊倉秀和(角野卓造)と、時代の変化に適応しようとする息子・和輝(草川拓弥)。
二人の対立は、単なる「和菓子の味」や「ビジネスの手法」の違いだけでなく、家族としての価値観のズレによるものでした。
頑固な父と新時代を生きる息子の対立
熊倉秀和は、「昔ながらの製法こそが和菓子の魂」と信じる職人気質の男です。
一方、和輝は家業を継がず、通販事業で成功を収めています。しかし、それを見た父は「金儲けに走った成り金」と侮蔑。
和輝もまた、父の時代に取り残された考えに反発し、二人の溝は深まるばかりでした。
法廷がもたらした親子の和解
しかし、裁判の中で明らかになった事実が、二人の関係を変えました。
和輝の証言によって、クイーンマルシェの「一徹餅」は、コスト削減のために求肥の練り上げ時間を短縮していたことが判明。
その瞬間、秀和は「自分の味が守られた」と安堵します。そして、和輝が「和菓子の伝統は大事にしながら、新しい売り方を模索できる」と語ると、父は初めて息子の考えを受け入れました。
法廷での攻防を通じて、親子は互いの思いを理解し、伝統と革新の融合へと進むことを決意します。
感想:法廷ドラマと将棋の融合が面白い!
『法廷のドラゴン』第5話では、これまで以上に将棋と法廷戦略の融合が際立ちました。
特に、「角不成」という将棋の特殊な手が、裁判の戦術とリンクしていたのが印象的でした。
通常なら「成る」ことで強くなる角を、あえて「成らず」にすることで局面を有利に運ぶ。この考え方が、竜美(上白石萌音)の証拠を提示しない戦略と重なっており、知的な駆け引きが楽しめました。
竜美の法廷での活躍が痛快
天童竜美は、相変わらずのマイペースぶりを発揮しながらも、法廷では鋭い洞察力と勝負師の勘を発揮。
特に、証拠を提示せずに「食べ比べ実験」という独特な方法で裁判を進めたのは、まさに将棋の応用でした。
また、和服姿での法廷シーンも、彼女のキャラクターを象徴する演出として魅力的でした。
歩田法律事務所のメンバーの掛け合いも魅力
今回も、歩田虎太郎(高杉真宙)とのコンビネーションが光りました。
普段は頼りない虎太郎ですが、竜美の考えに気づいてサポートする場面があり、少しずつ成長している様子が伝わりました。
また、先代所長の歩田羊次郎(藤井隆)も登場し、物語に厚みを加えていました。
法廷ドラマとしての緊張感と、将棋の戦略的な面白さが絶妙に融合し、知的好奇心をくすぐる展開となった第5話。
次回もどんな「将棋×法廷」の戦術が見られるのか、期待が高まります!
まとめ:『法廷のドラゴン』第5話の見どころ
『法廷のドラゴン』第5話は、和菓子を巡る訴訟という一見穏やかなテーマながらも、法廷戦略の巧みさと親子の確執と和解が絡み合う奥深いエピソードでした。
ここで改めて、本話の見どころを振り返ってみましょう。
- 「角不成」という将棋の戦術が法廷戦略と見事にリンク
- 「一徹餅」の食べ比べというユニークな証拠提示
- 親子の対立と和解が訴訟を通じて描かれた点
- 竜美の機転の利いた戦い方と、虎太郎の成長
- 歩田法律事務所のメンバーの絶妙な掛け合い
「将棋×法廷ドラマ」という独自の切り口を持つ本作ですが、第5話では特にその要素が際立ち、論理的思考の面白さを存分に楽しめる展開となりました。
また、裁判だけでなく、登場人物たちの人間関係の変化にも注目すべきポイントが多く、感情面でも深く引き込まれる回でした。
次回のエピソードではどんな将棋の戦術が登場するのか、竜美たちがどんな法廷バトルを繰り広げるのか、今後の展開がますます楽しみです!
この記事のまとめ
- 『法廷のドラゴン』第5話は、老舗和菓子店「雁湖庵」と大手スーパーの訴訟がテーマ
- 竜美は「角不成」の将棋戦法を応用し、法廷で独自の戦略を展開
- 「一徹餅」の食べ比べ実験が勝敗の鍵となる
- 親子の対立と和解が描かれ、伝統と革新の共存がテーマに
- 法廷ドラマと将棋の戦術が見事に融合し、知的な駆け引きを楽しめる回