新型コロナウィルスによる感染拡大問題で、東京オリンピックの開催が危ぶまれていますね。

 

ニュースによると、国際オリンピック委員会(IOC)のデイック・パウンド委員が、開催するかどうかの判断期限が5月下旬になるとの見方を示したようです。(オフィシャルアナウンスではなく私見ですが)

 

5月下旬になっても新型コロナウィルスによる感染拡大が収束していない場合、「おそらく中止を検討するだろう」と発言したことで、東京オリンピック中止がいよいよ現実味を帯びてくる可能性が出てきました。

過去にオリンピックが5回中止になっている

実は、過去にオリンピックが中止になったことが5回もあるんです。

内訳は夏季が3回、冬季が2回です。

 

中止になった理由や経緯を振り返ってみましょう。

中止になった夏季オリンピック

・1916年 ベルリンオリンピック(第6回大会)

ドイツ・ベルリンで開催される予定だった第6回大会ですが、第一次世界大戦によって中止になりました。

約4万人を収容できる大規模競技場が整備されていたそうですので、準備に関わった人たちはさぞ残念だったでしょうね。

 

・1940年 東京オリンピック(第12回大会)

2020年と同じく日本・東京で開催される予定だったオリンピック。

こちらは日中戦争によって中止となりました。

 

この大会は、アジア初の開催であり、欧米以外の有色人種の国としても初開催とあって、大変話題になっていました。

競技場を建設、土地を整備、テレビ中継など、ハード・ソフト面ともに入念に準備がされていましたが、戦況の悪化により日本政府が開催権を返上したとのことです。

いまから80年前の東京でもこんなことがあったんですね・・・。

もし同じ地域で2度も開催中止ということになれば、それはそれで歴史に名を刻んでしまいそうです・・・。

 

・1944年 ロンドンオリンピック(第13回大会)

前回の東京オリンピック中止から4年後、次はイギリス・ロンドンで開催予定でしたが、こちらも第二次世界大戦で中止なってしまいます。

 

2大会連続で中止になったんですね。

 

ちなみ、4年後の1948年に繰越して第14回大会としてロンドンオリンピックが開催されました。

中止になった冬季オリンピック

次に、中止になった冬季オリンピックをみてみましょう。

 

・1940年 札幌オリンピック

日本の北海道・札幌市で開催予定だった冬季オリンピック。

同年の夏季に東京オリンピックが開催中止となりましたが、冬季も同じく日中戦争が原因で中止になりました。

 

・1944年 コルチナ・ダンペッツオリンピック

噛んでしまいそうな地名ですが、こちらはイタリアで開催予定だったオリンピックです。

 

同年の夏季にロンドンオリンピックが第二次世界大戦により中止となりましたが、冬季も同じく中止となりました。

 

以上、計5回のオリンピック中止の事例を紹介しました。

 

共通点としては、全て戦争が原因による中止ということです。

 

ですので、もし2020年にコロナウィルスによって東京オリンピックが中止なれば、初の戦争以外の原因による中止ということになりますね。

 

さらに、5回中2回は日本で開催予定だったんですね。

当時の日本人は残念だったのではないでしょうか。

東京オリンピック中止による経済損失は?

もし東京オリンピックが中止になった場合、どれくらいの経済損失が発生するのでしょうか?

 

総経費はすでに3兆円を超えているとのことで、これまでの準備や周知だけでも莫大な費用がかかっていますね。

 

今回コロナウィルスで東京オリンピックが中止になれば、約30兆円以上の経済損失が発生するとみられています。

 

「大会招致が決まった2013年から’30年までの18年間で約32兆3000億円の経済的効果があると試算されていた。開催まであと5カ月です。ここからが追い上げになる。

競技会場の整備費や警備、輸送を含む大会運営費に、大会観戦者らの支出、企業のマーケティング活動費、スタッフ人件費などの直接的効果が約5兆2000億円。

また、訪日観光客数の増加や交通インフラの整備、バリアフリー対策に競技会場の活用やスポーツ人口、イベントの拡大などのレガシー効果が約27兆円にも上る。

そこに2兆円近い広告費が世界中から集まるわけです。中止になればゼロです。仮に、延期になっても投資額が増大するだけ。当初の経済的効果は一切見込めない」(財務省関係者)

出典:exciteニュース

 

30兆円・・・もはや気の遠くなる数字ですね。

 

経済評論家の斎藤満氏によれば

 

「消費増税強行のあおりで19年10~12月期の実質GDPは前期比1.6%減、年率換算で6.3%減の大幅マイナスでした。

コロナ感染が直撃している20年1~3月期のマイナス幅はさらに膨らむ可能性がある。その上、五輪がスッ飛べば4~6月期、7~9月期のダメージは甚大です。

20年の日本経済はガタガタになり、4四半期連続のマイナス成長の可能性もあるでしょう

出典:@niftyニュース

東京オリンピック中止ならロンドンで開催?

開催か、中止かに揺れる東京オリンピックですが、イギリス・ロンドンの市長選挙の主要候補が二人揃って東京オリンピックの中止が決定すれば代わりにロンドンで開催する用意があると発言しています。

 

ただ、これはどこまで現実味がある発言なのかよく分かりませんし、市長選ということもありリップサービスも含まれている可能性があります。

 

国際オリンピック委員会(IOC)のディック・パウンド委員も順延や開催地変更は難しいと指摘しています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は新型コロナウィルス感染拡大による東京オリンピック中止問題について

 

  • 過去に開催が中止されたオリンピック
  • 東京オリンピック中止による経済損失
  • 代替開催地はロンドン?

 

について調べてみました。

 

何よりも新型コロナウィルスの感染拡大が1日もはやく収束することを願ってやみません。

 

以上、最後まで読んで頂き、ありがとうございました(^^)

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